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地学実験教室[2007年6月16日] [千葉県地学教育研究会]

なんだかんだとやっているうちに更新の機会を逸してしまいました。1年ぶりに再開です。

地学実験教室,平成19年度の第1回目は『地層のでき方の学習に役立つ簡単な実験の紹介』です。講師は千葉商業高校(定)の高橋康明先生です。流水のはたらきや地層のでき方は,小・中・高共通で重要なところですが,なかなか良い実験がありません。その辺りも含めて,進めていただきました。

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2cm四方の石膏のブロック10数個を,水と一緒にプラスチック容器に入れてひたすら振ります。

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振った回数ごとに石膏を取り出し,形(円摩度)を比べます。回数が多いほど丸く,小さくなってきます。河原の礫が,下流に行くほど削られて丸くなることが分かります。

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市販の堆積実験装置を持ってきてくれた先生がいました。白い板を河床に見立てて,砂や礫を流し込みます。教科書のようにうまく地層ができない,と困っていました。

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なんとか地層ができましたが・・・。ただ砂や礫を流し込むだけでは,地層にはなりません。「なぜ,浅いところから順に礫,砂,粘土と分かれないの?」と質問がありました。

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粒度ごとに粒が分かれるには,水中での沈降速度の違いが重要になります。長い透明チューブを使って,その違いを確認しているところです。

自然の河川や海でおこっていることを,実験で短時間に再現するのはなかなか難しいのです。ただ砂や泥を容器に流し込んでも,地層はできません。時間やサイズが違いすぎるため,教科書通りに粒が動いてくれないからです。指導書や実験の解説にはそのことが書かれていないために,現場の先生方は苦労しているようです。
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