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銚子巡検[2007年7月21日] [千葉県地学教育研究会]

再開第2弾です。
平成19年度第1回目の現地講習会を,銚子で行いました。今回は,時折,雨がぱらつくあいにくの天候でした。

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犬吠埼は,白亜紀(1億5000万〜6500万年前)の海底に堆積した厚い砂の地層からで来ています。地層の断面をよく見ると,ラミナと呼ばれるすじ模様がたくさん入っているのが分かります。

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地層の表面が,波をうっているようにでこぼこしています。リップルマーク(漣痕)といい,砂地の浅い海底や川底に見られます。でこぼこの形から,水が流れた向きや速さが分かります。今回の講師は,千葉商業高校の高橋先生です。

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露頭の真ん中付近の層は,中央が厚く端に向かってだんだん薄くなっています。ハンモック構造といい,波が荒いときの海底に作られ,波が大きいほど大きな構造が作られます。このハンモックは長さが8mほどありました。

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犬吠埼の地層は,台風のように海が荒れているときに陸から運ばれた砂が堆積して作られました。このような地層をストーム堆積物といい,犬吠埼は県の天然記念物に指定されています。

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銚子には,火成岩もあります。黒生漁港の黒い岩は玄武岩で,表面には火山ガスが発泡してできた穴があり,溶岩が流れた様子が分かります。ハンマーでたたくと,褐色をしたカンラン石の斑晶(大きい結晶の粒)が見られます。

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黒生漁港の近くに,黒生チャートの露頭があります。周りは整地され,チャートはほとんど草に覆われしまってます。チャートは二酸化ケイ素が濃集した堆積岩で,微化石を含むものが多く見られます。ここのチャートからは中生代三畳紀(2億5000万〜2億年前)のコノドントと呼ばれる化石が見つかりました。

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最後に訪れたのは,東洋のドーバーとも言われているらしい(?)屏風ヶ浦です。波に削られ切り立った海食崖が,どこまでも続きます。CMのロケにも良く使われているところです。

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たいらに積もった地層の間に,折れ曲がっている地層が見られます。スランプ構造といい,地層がまだ固まりきらないうちに地滑りを起こし,折れ曲がったものです。
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