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千葉県の露頭〜銚子市屏風ヶ浦(名洗層・飯岡層・香取層) [巡検・露頭]

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屏風ヶ浦は,太平洋の激しい波浪によって削られた断崖絶壁が約9Kmも続き,「東洋のドーバー」とも呼ばれています。波に侵食されてできた崖を,海食崖といいます。防波堤ができる前は,侵食により年5〜6mも崖が後退したといわれています。画像は屏風ヶ浦の東端,銚子マリーナの近くで遊歩道が整備されていますが,露頭に近づくことはできません。

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屏風ヶ浦では下から順に,砂質の名洗層(500万〜200万年前)・シルト質の飯岡層(200万〜70万年前)・砂質の香取層(10数万年前)・関東ローム層が見られます。地殻変動の激しい日本列島で,ほぼ水平な地層が連続してみられる屏風ヶ浦は,貴重な露頭です。画像は屏風ヶ浦のほぼ中央で,CMや雑誌の撮影でよく使われる場所です。

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地層が,逆S字型に折れ曲がっています。地層が水をたくさん含み,まだ固まっていないときに海底で地滑りを起こすと,地層が寸断されたり折れ曲がったりしてこの様な構造がつくられることがあります。スランプ構造といいます。逆S字の形から,地層が左から右に滑った事を示しています。

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画像中央左で,地層が折れ曲がっています。もし,地滑りの後に地層が堆積したなら,地滑りによって生じたでこぼこに合わせて上の地層が堆積するはずです。上下の地層がまっすぐ平行に伸びている事から,これらの地層が堆積した後,間に挟まれたこの層がズルズルッと動いたことがわかります。
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